最近のクルマは、燃費や使い勝手の良いクルマがもてはやされています。
多人数が乗れて荷物も大丈夫なミニバン、燃費に特化したプリウスやアクアなど、日本の市場では実用性が問われることが多くなっています。
しかし、大多数の需要とはまた違うクルマとしては、いわゆるスポーツカー。つまり、走りを楽しむクルマというジャンルがあります。
特に男の子は、速いクルマや格好がいいクルマに憧れることが多いです。単純にスゴイクルマに興味が出て惹かれるのですね。
一時は下火になりかけたスポーツカーが、ここ数年はよく新型として開発されるようになってきました。
ここで、一般的な目線から、スポーツカーがファミリーカーにあたるクルマとどのように違うのかを書いておきたいと思います。
スポーツカーとは
一般的に流通するクルマの中で、「走る、止まる、曲がる」に特化して、力のある加速力があり、早く走っても安定していて、速いスピードでも減速ができて、曲がる時もブレずに安定しているという、スポーツカーは走りの基本を楽しむクルマが大まかな定義です。
その際、燃費や積載量はそんなに考慮されません。あくまでも走ることを楽しむためのクルマなのですね。
スポーツカーと呼ばれる基本的なクルマの特徴として
- 車高が低くて、平べったいボディ
- エンジン出力が基本高め
- タイヤが幅広
- シートがしっかりしている
という共通的な特徴があります。
車高が低くて、平べったいボディ
車高が低いと、重心が低くなります。重心が低いと曲がった時に遠心力で外側に行く力が低くなり、曲がりやすくなります。そして、走っている時に前に当たる風の面積が少ないと空気抵抗という空気から受ける力が小さくなり、スピードが出やすくなります。車幅はそんなに変わらないので、結果的に幅広の平たいボディになります。
エンジン出力が基本高め
スポーツカーでは加速が重要な要素になります。ですので、高出力で高燃費のエンジンが使われることが多いです。燃費は気にしません。なぜなら、スポーツ的な走りはエコ運転とは全く逆の走り方になりますので。
エンジンの性能の割に車重が軽い
スポーツカーは基本として重さが軽く作られています。ですので、エンジンの出力が高いので普通のクルマよりはしっかりと加速できるようになっているのです。かなりしっかりとしたスポーツカー(GT-R)などは、そこそこの重量ですが日本最高クラスの高出力エンジンを搭載して驚異的な加速ができるように作られています。
タイヤが幅広
大きなエンジン出力があると、それにともなって幅広のタイヤになっていきます。タイヤの性能が追いついていないと、ホイールスピンという、タイヤだけ回転してクルマがそのままの位置で動かない状態になってしまいます。力を地面に伝えることができるタイヤは、クルマでは結構重要な部分になのです。
シートがしっかりしている
思い通りクルマを操作するには、身体を安定させたほうが操作しやすいです。ですので、スポーツカーはシートは身体をガッチリと固定できるバゲットタイプのシートが多いです。
スポーツカーの楽しいところ
一般的に言われているスポーツカーの楽しいところです。
- クルマが思い通りに動かせる
- 速いスピードで走れる
- キビキビと曲がれて気持ちがいい
- 視点が地面に近いので、スピード感が高く感じる
- 所有欲が満たされる
などでしょうか。
普通のミニバンやファミリーカーと楽しみ方が違うのですね。趣味色が強い、つまり自己満足度が高いクルマである必要があります。その満足度を高めるためのノウハウがそれぞれのメーカーで違い、メーカーの色が出やすいのが面白いところです。
問題としては、スピードが出やすいクルマである以上、事故率も結構高いところがあります。比較的危ない運転をする割合が大きいのですね。
実際、速度制限を大幅に超えて走るなど、いくらかマナーが悪いドライバーもいるのは確かです。しかし、そういうドライバーは大抵ミニバン等に乗ったとしても同じ運転をします。ですので、スポーツカー=危ないクルマと思うのはわからないでもないですが、まずはドライバーが良くないと思ったほうが良いと思います。
最後に
どの時代でも需要があるのがスポーツカーです。走りを楽しむためのクルマは何時の時代でもなくなりませんので、スポーツカーに興味が無い方も「ただの危ないクルマ」と思わず、趣味性のクルマもあるということを認識していただければと思います。
トヨタは86、日産はGT-R、ホンダはNSX、マツダはロードスター、スバルはBRZと、各社スポーツカーを出しているので、その違いを見るのも楽しいかもしれません。○