日本ではクルマは燃費で選ばれることが多いのですが、また新たに燃費計測の方法が制定されることになっています。
WLTPという、国際統一規格を使用することになり、日本で現在測定されているJC08モードはいずれ無くなるということになります。
測定内容が変わることによってのメリットのは多いと思いますので、導入されるのを心待ちにしておきましょう。
WLTPをざっくりと
WLTPとは、日本も制定に参加した国際統一規格で「Worldwide harmonized Light vehicles Test Procedure」の略です。日本では「乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法」となります。
今までのJC08モードに比べると、測定での最高スピードの増加、積載量増加、アイドリング時間の減少、コールドスタートでの計測になり、より実際に走る状態に近いデータがとれるということになります。
そして、平均スピード、高速でのスピード、低速でのスピードが表示されるので、どのスピードで燃費が良い傾向があるのかなど、JC08モードでわからなかった事も分かるようになります。
日本でたくさん売れているハイブリッドカーなどは、低速域が得意で高速域はそれほどでもないなどが分かるようになるかもしれません。もしくはJC08モードに特化されたセッティングがより実際の走りに近いWLTPに合せてセッティングされてくるので、カタログ燃費と実燃費の数値の差が減ることが期待されますね。
あとは、WLTPで計測されている外国車と比べやすくなるという利点もありますね。
WLTPに変更される事によって消費者が気にするべきこと
10・15モードからJC08モードに変わったときと同じように、併記される期間があると思います。燃費を比べる時は同じ測定方法での数値を比較しましょう。片方がJC08モードでもう片方がWLTPの数値ですと大抵JC08モードが良くなります。2~3割数値を落とせば目安になるとは言われますが、誤差が大きくなるのでおすすめしません。
違う燃費計測で「前から燃費が下がった」と言っても、あまり意味がないのです。
まとめ
消費者としてWLTPについて覚えておくことは、
- 2018年10月からWLTPでの数値が表記されていき、2020年まではJC08も併記があるかも
- 軽自動車、ハイブリッドカーの燃費はJC08モードよりもかなり低くなると感じるけれど気にしない
- 市街地、高速走行での燃費が出るので比較材料が増える
くらいで大丈夫だと思います。燃費を比べるのは結局WLTPを表記しているクルマ同士なので、前よりも燃費が落ちた!ということではなく、周りのクルマと比べて高い低いで判断するのですね。実走行燃費に近づくので、消費者にとっては悪くない変更だと思います。○