健康診断は、国民健康保険、社会保険で定期的に行われています。会社で行なったり、どこかへ集合して行なったりとそれぞれの保険によってやり方はさまざまです。
自分は自営業ですので、国民健康保険、つまり自治体の保健を使うことになります。自治体では健康診断の他にも大腸がん検診も扱っていて、40歳以上であれば安価で受けることができます。自治体により無料の場合もありますので、もし無料でできるのであれば受けておいたほうが良いですし、少しお金を支払っても行なったほうが良いと思います。
大腸がんは見つかりにくいがんと言われていて、気がついたら転移している場合もあります。ですので、毎年大腸がん検診を行うことが推奨されているのです。
ここで、基本的な大腸がん検診の流れを今回書いておきたいと思います。
大腸がん検診での流れ
大腸がん検査は大まかに2つあり、がんや他の異常があれば治療を行います。
- 便潜血検査
- 精密検査
- 治療
という3つの部分で構成されています。
便潜血検査
最初に行う大腸がんの検査で、40歳以上であれば毎年行うことが勧められています。
便に血がついているかどうかを確認する検査で、いわゆる検便と言われるものになります。痔の人は血が出やすいので受けられないなど、その場所によって制限がありますので確認が必要になります。
なぜ便に血がついているかを検査するのかというと、便が通過する時にポリープやがんがあると擦れて出血することが多いのです。つまり、血がついているとがんの可能性があるため、まず最初に血の有無を判断しておくのですね。便潜血検査で陽性、つまり血がついていると判断されたら、さらに精密検査を行うことになります。特に問題がなければ今年度の大腸がん検査は終了です。
ここでは大腸がんかどうかはまだわかりませんので、心配しすぎないようにしましょう。
やり方
大腸がんの検査キットがあるので、それに便を取ることになります。1日分でもある程度わかりますが、2日分の便を取るほうが精度が上がるので、大抵は2日分を取るようになっています。便を取った検査キットを指定したところに提出して結果を待ちます。
精密検査
便潜血検査で陽性(血がついていた)の場合、精密検査を行います。これは大腸がんの精密検査ができる病院等を選んで精密検査を受けます。自分であれば近くの病院に大腸肛門科があるので、そこでやることになるでしょう。
精密検査で陽性と診断された場合、つまりがんが発見されたということになり、治療を行うことになります。
ここで大腸がんと診断される確率は2~3%ほど、良性のポリープが45~50%ほどで、特に異常が無い場合も多いので心配しすぎないようにしましょう。
病院などで行われる検査は
- 直腸指診(指を入れて触診)
- 注腸X線検査(バリウム入れて撮影)
- 大腸内視鏡検査(大腸にカメラを入れて目視検査)
- CT検査(身体の輪切り撮影をたくさんする検査)
- PET検査、PET-CT検査(造影剤を入れて撮影)
などありますが、保険適用やがんの発見しやすさなどで、現在の主流は大腸内視鏡検査のようです。
大まかな流れ
大腸内視鏡検査の大まかな流れです。
- 精密検査を受ける病院などで受付してもらいます。大腸がんの精密検査は手順がありますので、説明を受けて薬をもらいます。感染症有無の確認で採血される場合もあります。
- 精密検査前日に、下剤や薬液を飲んで便を出しきって胃腸に何もない状態にします。もちろん食事は検査が終わるまで出来ません。水は大丈夫というよりも、むしろ多めに取るように指示があります。大腸がん早期発見の為に!大腸がん精密検査の準備
- 胃腸からものがなくなれば精密検査を受けることができます。今はファイバースコープ(内視鏡)での検査になりますので、少々苦手な方もいらっしゃるかもしれません。
- 検査結果は後日になりますので、結果が出るまで待ちましょう。
特に異常がない、もしくは明らかな異常があれば検査当日に言われるかもしれません。大腸がんではない別のものが見つかる場合もありますので、その場その場で対応することになります。ポリープ切除などをした場合はがんかどうかの病理検査が行われますので数日かかると思います。
ここで、異常なし、良性と判断されれば、今年分の大腸がん検査は終わりになります。
治療
精密検査で異常が見つかったりがん陽性と診断された場合は治療になります。がんと認められれば転移も含めて検査して治療することになります。
大腸がんは気づきにくい分進んでいる場合も多いので、状況によりかなり時間がかかる時もあります。きちんと治しても再発する可能性があるくらいですので、がんの治療はしっかりと行うのがよいかもしれません。
大腸がん検診のまとめ
大腸がんの検査(便潜血検査)は数百円~と、料金はそんなにかかりません。仮にがんがあっても早期に発見してポリープ状のがん切除で済めばそれに越したことはないので、なるべく毎年がん検診などは受けたほうが良いでしょう。
自分は大丈夫!と言って手遅れになって亡くなる方もいらっしゃるのが、がんの怖いところです。悪くなる前に治していったほうが身体の負担も金銭的な負担も少なくなりますので、なるべく定期的に検診を受けて健康を維持していきましょう。○