車業界は色々な話題がありますが、富士重工業の臨時取締役会で社名を株式会社SUBARUにすることが決議されました。
そして2016/06/28の株主総会で承認されれば、2017/04/01から「株式会社SUBARU」となる予定です。
長らくSUBARUブランドで商品を出してきましたが、とうとうブランド名が会社名となる日がくるようです。
富士重工業株式会社について
もともとは1917年に飛行機研究所として設立されて中島飛行機となり、軍用機などを生産していました。会社分割など様々な状況を体験し、1953年に6つの会社が集まって富士重工業になり、そのあとSUBARUブランドができました。
年配の方には有名である空冷式のスバル360は、オーバーヒートしづらいなど当時画期的なクルマで、かなりのヒットをしました。そこから乗用車初の4WDなど独自の技術をもってクルマを現在まで作り続けています。
なお、そのクルマを製造している群馬の太田市にあるメイン工場は、群馬県太田市スバル町という町になっています。
他にも吉永社長曰く「飛行機屋」の面もあり、現在も試験機やボーイング社の航空機における主翼中央部分を生産しています。最近ANAに納入が完了したボーイング787型機の主翼中央部分もスバルが生産しています。
スバルのクルマの特徴
最近は「アイサイト」が有名になってきたのと、衝突安全性でもスバルの名前がよく出るようになりました。ですが、スバルのクルマはそれだけではないのですね。
スバルのクルマは基本として「クルマに乗る愉しさ」を標榜しており、安くてそこそこのクルマなどはまず作りません。4WD(スバルではAWD)も他社では路面状況によって4WDに切り替わるような仕組みですが、スバルではフルタイムが基本仕様になっています。ですので、雪道でも最初からクルマが制御しやすいなど、燃費などよりもクルマの機能を優先する傾向があります。値段より走りの性能なのですね。
そういう意味では、値段勝負をしているわけではないからなのか、日本のメーカーの中でも国内のシェアは低い方です。
軽自動車を含む国内メーカー販売台数の国内シェアは、ダントツでトヨタ、2位グループがホンダ、スズキ、日産、残りグループがマツダ、スバル、三菱な感じでしょうか。2位のホンダがトヨタの半分くらい、マツダ、スバル、三菱などはトヨタの8分の1~10分の1くらいの販売台数になります。
かと言って、スバルのクルマの性能が悪いわけではないので、シェアだけではわからないことは多いです。軽自動車生産をやめて主力車種に絞ったという、かなりの方向転換をしてからスバルのクルマのイメージは更に安全安心に向かっていってるので、この先まだまだ堅実なクルマづくりを続けていくのだと思います。
最後に
一般ユーザーにはそんなに印象がないスバルですが、結構ディープなファンは多いです。そのファンでさえも富士重工と呼ぶ人もそうそう居ないので、社名がスバルになってもユーザーとしては特に影響がないかもしれません。
しかし、富士重工業株式会社として一つの節目になり、かなり大きな意味のある社名変更になります。創業100年を過ぎても「愉しいクルマ」を作り続けて欲しいと思います。
○