頻繁にテレビCMも流れていて勢いがある「楽天モバイル 」ですが、有名になってきたからといっても、やはり実際に使ってみた人の評判はどうなのかは気になりますね。実際使っている自分が感じたことや、ネットでの評判をまとめてみました。データを並べると見づらいのでざっくりと書いています。
楽天モバイルの特徴
NTTdocomoのMVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)です。つまりNTTdocomoの回線を借りてサービスをしている業者ということですので、NTTdocomoの通信エリアで使えるということになりますね。
受信しやすいかどうかは楽天モバイルがどうのというよりも、端末の性能になりますのでそこは覚えておきましょう。
料金は高いのか安いのか
ざっくり言うと、安さを売りにしている格安SIMに比べると割安感がだいぶ少ないです。
全体的にはまあまあ安い方になります。(2017/04/26日現在)
(税抜価格) | データSIM (SMS無) |
データSIM (SMS有) |
通話SIM | 3日容量制限 |
---|---|---|---|---|
ベーシックプラン | 525円 | 645円 | 1,250円 | - |
3.1GBプラン | 900円 | 1,020円 | 1,600円 | 無制限 |
5GBプラン | 1,450円 | 1,570円 | 2,150円 | 無制限 |
10GBプラン | 2,260円 | 2,380円 | 2,960円 | 無制限 |
20GBプラン | 4,050円 | 4,170円 | 4,750円 | 無制限 |
30GBプラン | 5,450円 | 5,520円 | 6,150円 | 無制限 |
一番安いベーシックプランは「高速通信容量」が無く、常に200kbpsの低速通信になります。他のプランは月の間に表示の容量を超えたら低速通信になります。以前は連続した3日間でも設定された容量制限を超えるとこれも低速通信になっていましたが、その制限は無くなりました。プランの変更も月ごとにできますので、使う容量が大きくなったら違うプランに変更しましょう。容量追加オプションはかなり高額です(300円/100MB~)
また、この基本料金は、契約月は無料です。よって、月初めに契約すればひと月近く基本料金無しで使えます。
通信スピード
全体をみるとNTTdocomo系のMVNOの中では遅い方ではありません。平均すると普通~少し早いくらいでしょうか。画像、動画などを多く扱わない限り、データ通信速度は気になりません。しかし、大多数のMVNOがNTTdocomoの回線を使っているので、都市部ですと平均して遅くなる可能性はあります。混雑時間帯は例に漏れず遅くなる傾向があります。最近は遅い時間と早い時間の通信速度の差がかなり大きい感じがあります。
また、下り速度は早くても、上り速度がかなり遅いときもあります。データ通信は上りも下りもスピードとレスポンスがある程度必要になりますので、しばらくデータ通信が止まったと思ったらいきなり勢い良く通信しはじめる時もあります。
上りも下りも極端に通信状況が悪い場合があるので、場所によっては全く通信できない状態に陥る時がまれにあります。
端末の種類
MVNOの中では、結構数が揃っています。ハイスペック機のarrows M03やZenFone3やhonor8、お手軽な機種のZenfone GoやZTE BLADE E01など、結構扱っている機種は多い方です。また、NTTdocomoの端末もドコモ系MVNOですので基本的には使えます(要設定)。
口コミや注意点など
良い所
- 「楽天でんわ」を使えば通話料が通常30秒20円から30秒10円に。
- さらに楽天でんわでは、5分間の通話が無料の5分かけ放題オプション、通話が完全無料のかけ放題オプションができましたので、通話を多く使う人はお得に使えるようになります。
- SIMフリー端末であれば、テザリングは普通にできます。
- 支払いをすると楽天ポイントが貯まります。
- 楽天ポイントで利用料金が支払えます。
- 余った「高速通信容量」を次の月に繰り越せます。
- データシェアオプションが出来て、同じグループ(要設定)の楽天モバイルメンバーみんなの余って繰越した通信容量を共有することができます。ベーシックプランでもグループに入れますので、誰かが大量に通信容量を繰り越せば高速通信ができることになります。
- 楽天ポイントがもらえるキャンペーンが多く、お得になりやすいです。「楽天市場の買い物がポイント+1倍」「特定端末購入でボーナスポイント」「楽天でんわを同時申し込みでボーナスポイント」など。
- 端末のセールが多く、少し前の端末が叩き売られることも多々ある。
- 「つながる端末保証 by 楽天モバイル」オプションで、他で買った端末も補償ができる。
- 決済が「本人名義のクレジットカード」「楽天銀行デビットカード」「スルガ銀行デビットカード」、「口座振替」です。楽天グループのサービスを使うときは、やはり楽天カードがオススメですが、口座振替も使えるようになったので契約しやすくなりました。
実際見ると、他の格安SIM業者でも幾つかは同じようなサービスはあります。人気がある格安SIM業者はその他のサービスで勝負をしている感じです。たとえば楽天モバイルは「つながる端末保証 by 楽天モバイル」オプションがあり、他社で購入した端末なども通話SIMと同時に契約で端末補償ができるというオプションがあります。最近は他社も導入していますが、そういうものも楽天モバイルにはあるので安心です。
5分かけ放題オプションは、今は格安SIM業者ではスタンダードなオプションになってきました。楽天モバイルの場合は楽天コミュニケーションズの楽天でんわを使って通話するので、5分かけ放題や30分10円の楽天でんわの違いなどを気にする必要はまったくありません。楽天でんわ自体は電話番号の設定さえすれば他のキャリアでもつかえますので、そういう意味でも良いアプリだと思います。
さらに格安SIM業者中でも先陣を切って導入したのが「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」で、格安SIM業者では画期的な国内通話かけ放題のオプションを導入しました。5分間かけ放題オプションとの内容選択になりますので、月ごとに決めることも可能です。
楽天モバイルでの最大のメリットは、楽天スーパーポイントを楽天モバイルの月額利用料金の支払いに使うことができます。メンバーズステーションで設定が必要ですが、1回設定すれば指定したポイント分が利用料金へ充当されます。楽天カードなど楽天スーパーポイントが沢山もらえる状況の人はお得に利用できると思います。
端末たたき売りは、大抵端末+通話SIMという感じですが、新品の端末が安く手に入るというかなりお得なセールが楽天モバイルでは多くあります。大抵は古い型のスマートフォンの在庫処分セールの・ようなものが多いですが、ハイエンド機種のセールも時々ありますし、楽天スーパーセールでもZenFone3Ultraが安売りしていましたので、チェックはしておいたほうが良いかも知れません。
他社ではやっていないキャンペーンが多いので、そういうキャンペーンに惹かれるのであれば、楽天モバイルは手にしやすいところかもしれません。
悪い所や注意する所
楽天モバイルでは「3日間制限中の通信量も繰り越し容量、高速通信容量、高速通信容量追加パックが消費されます。」とあります。つまり、3日間制限中の低速スピードでも高速通信量が減ります。3日の制限によく掛かる人はプランを一つ上げたほうが良いと思われます。もしくは20GB以上であれば3日間の制限はないので、そちらも考える必要があります。楽天モバイルでは、3日間の通信速度制限が無くなりましたので、原則として容量を使い切るまでは高速通信を使うことができます。- 基本4Gの通信になりますので、3Gだけの対応端末のような4G通信に対応していない端末は使えません
- 他のMVNOでもそうですが、所謂キャリアメール(@docomo.ne.jp等)が使えませんので、Gmailなどを使う必要があります。もしくは楽天メールオプションを申し込みましょう(@rakuten.jp)
- NTTdocomo用端末ではテザリング機能は使えない場合があります。これはNTTdocomo端末の仕様です(通常とテザリング時のAPNが違うため)
- 通話SIMを1年以内に解約すると違約金9,800円がかかります。データSIMは最低利用期間が無いのでいつでも解約OKですが、キャンペーンなどで6ヶ月縛りがあることも。
- コミコミプランの違約金は12,000円というきついものなので、2年は我慢しましょう。
通話を長くする方は、楽天モバイルを含むMVNOよりは、通話定額制があるNTTdocomoなどのほうが全体の料金が安くなる可能性があります。5分以内の通話が多数であれば、5分かけ放題オプションがお得です。201704/24より、国内通話が定額のかけ放題オプションが選べるようになったので、長時間通話の人は安心して楽天モバイルに来ることができます。- 高速通信とはいえ、NTTdocomo自体のサービスよりは遅いと思ったほうが良いです。これは他のMVNOも同じです。
- IIJmioにあるような「家族通話割引」等はありません。言うまでもなく「家族通話無料」もありません。
- 20GBプラン、30GBプランは要再考。通信速度が遅すぎる時間帯があり、下手をすると高速通信容量を使い切れない可能性があります。
特に楽天モバイルで悪評が高いもの
楽天モバイルで悪評が高いものは
「3日間の容量制限」(廃止されました)- 「カスタマーサービスに電話がとにかくつながらない」
- 「違約金が9,800円と高い」
- 「通信速度が全然出ない時間がある」
- 「事務手数料が他社に比べて3,394円と高い」
あたりでしょうか。
特にカスタマーサービスに電話が繋がらないので、解約をするのもままなりません。楽天モバイルは契約は結構簡単ですが、解約などはかなり大変になっているようです。
まとめ
楽天モバイルを使うにあたって、第一にオススメのユーザーは、楽天グループをよく使うユーザーです。楽天市場を利用するときの還元ポイントが+1倍追加されますし、楽天モバイル利用料金にも楽天スーパーポイントが付与されますので、そういう人は楽天モバイルを契約しても損は無いと思います。さらに、楽天スーパーポイントでも楽天モバイルの利用料金も支払えますので、楽天スーパーポイントが沢山ある人は特に楽天モバイルをおすすめします。
あとは、初めて「格安SIM」を契約する方もオススメです。端末が多く、ハイスペック機やエントリー機もありますので3大キャリアほどではありませんが選択肢が多いです。そして、取扱店舗も多いので、ある程度近くのお店で契約ができます。使ってみたいけれど自信がない方にとって、店員さんに確認しながら契約をすすめることができ、端末設定もその場で行うことができます。MNPでの契約も楽天モバイルショップであればその日にできますので、使用できない期間が生まれません。
また、Web契約でのMNPも、楽天モバイル開通受付センターに自分で開通連絡する方法ですと通話できない期間がほぼ無くすことができるようになりました。
細かいところの部分部分を見ると、他社のほうがいい面もあります。しかし、トータルパッケージで見ると楽天モバイルは決して悪いものではないと思います。楽天モバイルはあまりヘビーユーザー向けでもありませんが、値段が大手キャリアよりは安いので、通信速度や値段を比べて納得できれば導入してもよいかもしれません。
通話は5分話し放題オプションとかけ放題オプションがあるので、長時間通話をする人でもおすすめできるようになりました。以前は通話定額がなかったので、そういうユーザーは大手キャリアの話し放題を選ぶほうが全体的に安くなることがありました。ですが、完全通話定額のオプションができたことにより、大手3大キャリアよりも安価に通話し放題のスマートフォンを使うことができるようになりました。
通話をたくさんする人にも楽天モバイルを勧められるようになったので、大抵の人にはおすすめできる格安SIM業者になりました。ですので、格安SIM業者を選ぶときは、まず楽天モバイルを検討することをおすすめします。○