最近のニュースで、クルマのリコール通知の1割が届かなくて戻ってくるというものがありました。
クルマのリコールは、結構重要な内容があったりするので、できればその都度受け取っておきたいものです。しかし、1割のリコール通知が届かないということは、本来届くはずのものが何らかの原因があって届かないということです。
そうならないためにはどうすれば良いかをおさらいしておきましょう。
リコールとは
クルマのリコールとは、クルマの発売までに見つからなかった設計や部品などの不具合が発売後に見つかったので、車メーカーが無償で修理や回収を行うものです。ものによっては、クルマが急に動かなくなったり、火災が起きてしまう可能性もあり、気を付けないと大変になることもあります。
リコールが見つかったら、メーカーはリコールを届ける内容（不具合についてと対応策）を国土交通省に届け出て、その後ユーザーに通知が行われます。大抵は封書で近くのディーラーから通知が届きます。
リコール通知1割未達の問題について
今回リコール通知が1割ほど返送されてくる、つまりクルマのユーザーに届かなかったということになります。
通知が届かない原因は大抵、車検証の住所登録が実際住んでいる現状と合っていない場合です。そのクルマメーカーにユーザーの住所がわからなければ通知はほとんど届くことがありません。それもあり、住所が変わったらすぐ所有するクルマの登録情報も住所変更しなければならないのですね。
リコール情報を知るには
クルマのリコールが出た場合、それを知るケースは概ねディーラーからいきなりリコールのお知らせが届くときです。あとは、ネットニュースで時々流れますが、全部ではありません。
自分で調べるには、国土交通省のリコール・改善対策の届出やリコール情報検索から確認できます。その時には車検証の内容（車台番号、形式）を控えてから行いましょう。リコール届けに自分のクルマの車台番号があればディーラーで対応してもらう必要があります。
リコールに該当するクルマであれば、ディーラーに確認した上で修理などを依頼することになりますが、内容によりいきなりディーラーに行ってもすぐに修理対応できない可能性もありますので、まずは確認が必要です。例えばタカタ製のエアバッグのリコールであれば、リコール対応するクルマが多すぎて交換修理するための部品が確保できない状態にあります。そういう時は、ディーラーから修理対応できるようになれば再び通知されますので、
まとめ
リコールはメーカーが修理や回収が必要と判断したものが届けられます。ですので、比較的重要な不具合ということで、できれば早めに対応したほうが良いです。
そのためにも、住所が変わったらクルマの車検証の住所もちゃんと変更しておきましょう。あとは、一度はクルマのディーラーで点検などをしてもらっておけば安心かもしれません。
重大なリコールを知らずにクルマに乗り続けて、大きな事故に発展する可能性も無いとは言えませんので、クルマの登録はしっかりと現状に合わせておきましょう。
車リコール通知、１割が未着 車検証の住所未変更が原因
朝日新聞デジタル 1/9(月) 3:12配信
車のリコール（回収・無償修理）を通知するダイレクトメール（ＤＭ）の１割が、持ち主に届いていないことが国土交通省の調査でわかった。２０１５年度は推計約１８０万台分が届かなかった。転居時に車検証の住所変更をしない人がいるためだ。死亡事故につながる欠陥に対処できないケースもあり、メーカーは対応に苦慮している。
国交省が昨秋、国内の自動車メーカー各社に聞き取り調査を実施。昨年９月までの１年で約１００万通を発送したある自動車メーカーでは、９・３％が持ち主に届かず、戻ってきていた。別の会社は、昨年上半期発送分の９・１％が届かないまま。その他の会社も、集計期間にばらつきはあるものの、多くが「１割が届かない」と回答した。
各社が１５年度に国交省へ届け出た全リコールの対象車は１８９９万６３７台。前年度の２倍で、過去最多を３年度連続で更新した。国交省は今回の調査をもとに、うち約１８０万台分のＤＭが届かなかったと推計する。
リコールは、販売後の車に見つかった不具合を無償で改修し、事故を未然に防ぐ制度。メーカーや販売店は、法令に基づいて提供された車検証の情報や、独自の顧客情報を使って持ち主を探し、ＤＭで知らせる。このため、転居時に住所変更を怠り、販売店にも知らせていない場合、ＤＭが届かなくなる。個人情報保護の観点から、住民票など、別の個人情報をもとに持ち主をたどるのは困難だ。○
