日本でも大手の電機メーカーのパナソニックが、テレビ用液晶パネルの国内生産を終了すると発表しました。
国内生産していても買い替え需要も減ってきて採算が取れなくなり、とうとう撤退ということになりました。
数年前は非常に盛り上がっていたテレビ製造ですが、殆どの国内メーカーが液晶パネルの国内生産を終了することとなります。世の中の需要はかなりのスピードで入れ替わりますが、ここまで需要が減るとは思いもしませんでした。
ブラウン管テレビに代わって登場したテレビ
地上デジタル放送に切り替える時に需要が増えてきたのですが、パナソニックはプラズマテレビと液晶テレビの双方を生産していました。その頃はすでにブラウン管テレビはほとんど生産されていなくて、各メーカーはこぞってデジタルテレビを大々的に発売してきました。
当時は、プラズマテレビのほうが良い、液晶テレビの方が良いなどのプラズマvs液晶のような煽り文句も登場し、かなり大きなマーケットになっていたと思います。
オリンピック需要、アナログ放送停波などの幾つかの大きな波が過ぎて、需要が段々と下がってきていました。千葉県茂原市にあったパネル工場の求人広告も毎月のように折り込みチラシに入っていたのですが、そこも閉鎖されてしまいました。
各社プラズマテレビ製造からの撤退があり、さらに液晶テレビも需要がなくなってきて、発売するメーカーも減ってきました。それでもシャープ、パナソニック、ソニー、東芝は発売を続けていましたが、それぞれ規模を縮小や部門を切り離したりして、自社でパネルを製造する国産メーカーは今回パナソニックの撤退によりシャープのみとなります。
LG電子やサムスンなどの海外勢に押されたのもあり、テレビ事業はもうメインの事業ではなくなりました。
国内メーカーの液晶テレビはもう発売されないのか
シャープはまだ液晶テレビは続けますが、その他の国内メーカーからテレビが発売されるかというと、まだまだ発売されると思います。
もちろん液晶パネル自体は、シャープや海外メーカーから調達することになりますので、自社パネルではないものの、液晶テレビ自体の販売は無くならないので暫くは気にしなくて大丈夫でしょう。もともとシャープはOEMでも液晶パネルを作っていますので、普通の消費者から言えば、そんなに影響が無いといえば無いかもしれませんね。
そういうものを気にする人は、国内部品に信頼を寄せている人やメーカーのディープなファンくらいのものです。一般消費者からすれば、液晶パネルの性能や産地よりも、テレビの使い勝手などの製品本体の性能が重要ですので、メーカーの財務は大変でも消費者は特に影響はないので安心しましょう。
最後に
国内生産パネルは無くても、普通にテレビを使う分には国内生産と海外生産の違いはそうそうありません。
メーカーの業績がそんなに良くなくても製品自体を作れないわけではないので、一般消費者はそんなに気にすることはありません。株を買っている方はお疲れ様です。
関係者は結構大変ではありますが、それ以外の方はニュースに惑わされて不景気な気分にならないように、日頃から明るく楽しく過ごしていきましょう。○
