いま世の中にはポイントカードがたくさんあります。
マイナンバーに力を入れている総務省が、マイナンバーカードをポイントカードとして一本化出来ないかと検討に入るとニュースがでていました。
確かにポイントカードが一本化できればポイントカードを大量に持っている人には便利になるかもしれません。しかし、複合カードを使っている人ですと不便になることもあるでしょう。
この機会に、マイナンバーカードがポイントカードになると、どのようなことが予想されるか、考えてみましょう。
マイナンバーカードとは
みなさんおなじみでは無いですが、2016年1月から正式に配布開始された「住民ひとりひとりにつけた固有の番号」が記載されている自治体発行の身分証明するカード、マイナンバーが記載されたカードです。
税金やら色々個人と紐付けられるので、まだまだ立ち上がりなので心配が多いシステムとなっています。
ポイントカードとは
主に小売店で発行されている「商品などを購入するとポイントがもらえる」カードです。バーコードを読み取るものだったり、クレジットカードの様なものだったり、スタンプを押すものだったり、磁気カードだったり色々のタイプがありますが、基本は同じです。
それが店ごとにカードが発行されると、カードだらけで財布の中がパンパンになってしまいます。
そういう流れの中、複数の企業でポイントを貯めたり使えたりする「共通ポイントカード」というものが増えてきました。最近有名なのは「Tポイントカード」「Pontaポイントカード」「楽天ポイントカード」あたりでしょうか。
しかしながら、ドコモも「dポイントカード」なるものも出したり、各社が店舗のカードではなく「共通ポイントカード」を出してきて、またもやお財布がパンパンになってしまう可能性がでてきました。
そこで、実現するかどうかはさておき、総務省が「一本化」という話題を出したのが、結構面白い流れだと思いました。
総務省のポイントカード一本化の検討
「ポイントカードの一本化」のアイデアで考えられるのは2種類。
- ポイント自体も一本化する。
- カードそのものだけを一本化する
でしょうか。
ひとつめは、どの企業のポイントもマイナンバーカードに登録する時点で「マイナンバーポイント(笑)」とする場合。ポイント種類がひとつだと、何も考えずにポイントを使えるので楽になります。ここまでできたらすごいですが、まずなさそうです。
ふたつ目は、カードはひとつで、さまざまな企業のポイントが共存している状態。おサイフケータイでのポイントカードが複数入っているのと似たような感じでしょうか。ポイント管理はそれぞれ必要です。基本はこちらでしょう。
どちらにしても、ポイントシステムを管理している企業側には結構な負担が出てきます。総務省の考えることは良いですが、実際話が進むかは別の話ではありますね。
マイナンバーカードをポイントカードにする際の注意点
大量にポイントを使うと税金がかけられる可能性
現状、税務とも紐付けられるマイナンバーですが、ポイントシステムももちろん追跡される可能性があります。
多くの人は気にしていませんが、本来ならばポイントを使えば使った分「収入」とみなされてしまうのですね。ただし、一時所得(特別控除50万)の控除があるのでほぼ全員が税金がかからないくらいのポイントしか得てないので、現状は特に考える必要は無いと思います。気にするのはポイントを大量にもらっている事業者とかお金持ちの話ですね。
マイナンバーカードが結構人目にさらされる
マイナンバーカードそのものを使うことになりますと、大事なナンバーが人目にさらされる可能性が高くなります。また、店舗側が悪意を持ってマイナンバーを入手する可能性や、それを詐欺に使われたり、名簿として売られるなどの可能性もあります。
マイナンバーカードは、かなり影響がある身分証明書ですので、細心の注意を払う必要が出てくるかもしれません。
最後に
総務省としては、マイナンバーカード一枚で、自治体サービス、銀行などの金融サービス、各企業のポイントを含めたカードサービスを2017年春以降に実現したいと考えているようです。
もちろん便利になる面も多大にありますが、マイナンバーカードを無くしたら、それ以外のものも全て無くす可能性も増えてきます。
大変になる面の心配が大きくありますので、システム整備は慎重に行なって欲しいと願うばかりです。○