2016/03/10にKDDIの田中社長が、大手キャリアでは当たり前になっている「2年縛り」の契約を見なおして、自動更新制度を廃止する方針を打ち出しました。
ユーザーとしては通常のプランに比べると安いとはいえ、違約金がとられるということで結構気になっていたポイントです。
この「2年縛り」も総務省に改善を求められていたのですが、auが現時点では他社より大きな改正を行いそうな発表をしたということで、注目されるところであります。
2年縛りとは?
俗にいう「2年縛り」とは、2年間継続利用する約束の契約(2年契約)する代わりに月々の料金を安くするというサービスです。2年間継続利用しなければ違約金が発生するということで「2年縛り」と言われ、ユーザーの反感を買っていたところがあります。
もちろん2年契約を結ばないで契約することも可能ですが、基本料金が2~3,000円上がってしまいますし、キャリア側も囲い込みとして2年契約を勧めてきますので、事実上2年契約を結ぶのが普通になっています。
そして、一番の問題点と言われているのが、2年継続したとしても指定された更新月に解約などを行わないと違約金が発生するのですが、2年契約が終了すると新しく2年契約が自動更新されて再び2年契約の制限が出てきます。
つまり、2年契約を新しく始めたということで「更新月」のある2年後までは解約すると違約金が発生します。これは10年以上そのキャリアと契約していても変わりません。
さらに、違約金の額が1万円弱とかなり大きい額です。「更新月以外の解約で大きな違約金」「自動更新」という点が、ユーザーにとって非常に抵抗があるものなので、えげつない囲い込み策と見られた「2年契約」が総務省に目をつけられたというところでしょうか。
とはいえ、2年契約無しで携帯を持つよりはお得になりますので、違法性がどうのという話が出てくるほどのものではないと思う所もあります。
ここ最近のキャリアの動き
2年契約の見直しを要請された各キャリアは、更新月が1ヶ月のところを2ヶ月にするという案を出してきました。しかし、さらにauが今回自動更新を無くす方針を出したことで、2年契約という形ではなく長期利用割引という形が再び陽の目を浴びる可能が出てきました。今でも3G携帯電話などで長期利用割引が存在するキャリアもありますが、現在主流の2年契約プランではまったく関係がないものになっています。
個人的には、長期利用の方がお得になるような割引プランはあったほうがいいと思います。auから楽天モバイルにMNPで移動した時、auで10年利用してもまるで良いことがないと思っていましたので。釣った魚には餌はやらないというアレです。
そこからauスターなどを始めて少しずつ良くなってきてはいるものの、長期利用については魅力があるほどにはなっていませんね。
そして新しいプラン「誰でも割ライト」
2年縛りの誰でも割が見直されて、新たに「誰でも割ライト」が始まりました。
誰でも割は、2年毎に自動更新ですが、誰でも割ライトは2年を超えれば違約金がかからないものです。しかしデメリットもあり、誰でも割よりも300円毎月高くなることです。そのくらいの追加で、あとはあまり言うほどのものは出てきませんでした。
まとめ
今は過渡期のようで、大手キャリア、格安SIM業者が入り混じって料金プランの改善でお客さんを取り合っている状態です。
それぞれのユーザーが、自分の要求に合う業者を選んで契約をすることが重要になってきていますので、自分の携帯の使い方を確認しつつ、よりよい業者があれば移動するのも良いですし、今のままの方が安心であれば継続するのも問題ありません。
自分が納得できるように、業者、料金プラン、端末を含めて選んでいけると通信料金の苦しさも和らいで少しは楽しくなってくるのではないでしょうか。
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