NTTは昔から固定電話を提供しているのは皆さんご存知だと思います。日本の通信インフラとして大きな役割を担っていた固定電話をIP化するという発表があったのですが、その大まかなスケジュールと通話料金が発表されました。
NTT固定電話IP化について
従来の固定電話は直接つなぐというタイプから派生したものでしたので、遠くに通話すると経路が長くなって中継施設をたくさん通る関係上、遠距離通話が高いという特徴がありました。
最近は携帯電話も普及しているので、距離別の料金が違うというのも受け入れがたい環境になったのと、IP化することによって経路の大掛かりな回線収容が少なくなるのでメンテナンスもやりやすくなるという点、昔に比べて通話が減ってデータ量が減ったという点、回線交換機の老朽化などがあり、IP電話網に移行するという方向は固まっていました。
全国規模で行われて費用も増大するので、いつ頃IP電話網に移行するかは注目されていましたが、ようやく移行開始時期が出たということで、一歩進んだということになります。
料金について
電話料金に関しては、基本料金と通話料金がありますが、基本料金はいまのところ変更はなく、通話料金が全国一律3分8.5円になります。
現状の市内通話並の料金で使えることになりますので、よく電話をかけている人にとってはありがたい話になっています。ですので、ひかり電話やケーブルテレビの電話サービスではなくても、固定電話がIP網に移行すれば通話料は他サービスと比べる必要がなくなりますね。
予定は決まっているものの、移行完了しなければ確定かどうかはわかりませんが、まだ7年以上後の話ですので、改めてニュースが出てくると思われます。
覚えておくべきこと
今回の固定電話の通信網がIP化されることに関して、注意しておくべき点があります。
マイライン終了
距離によってお得な通話料金の業者を選べるサービス「マイライン」というものがありました。全国一律の通信網になることによってメリットがなくなり、終了する予定になっています。ですが、IP網を使ったとしても業者での価格差があるかもしれませんので、気にしておく必要はありそうです。
今までの電話機は使用可能
詐欺でよくあるタイプが、今までのものが使えなくなるので買い替える必要があるというものです。今回の固定電話でもそのような詐欺が起こる可能性がありますが、NTTの発表により「宅内工事は不要」「電話機はそのまま利用可能」となっています。ですので、NTTから新たに発表がない限りは、「固定電話のIP網に移行ということで電話機が使えなくなる」というのは詐欺だと思ってください。
ナンバーディスプレイ等のオプション、緊急電話番号は使用可能
こちらも詐欺で使われそうな内容です。ナンバーディスプレイの仕様が変わって使えなくなると誰からの電話かがわからなくて不安になる、などという不安を増幅させる手口があるかもしれません。「新しい電話機なら大丈夫！」と言われて、無駄に電話機を買わされるかもしれません。また、IP電話は緊急通報（110、119など）にかけることができないとも言われるかもしれませんが、NTT固定電話はそういう仕様にはまずなりませんので、気にしないようにしましょう。
まとめ：固定電話のIP網化で使い勝手は変わらないので安心
NTT固定電話のIP網への移行によって、ユーザーが不利益を被ることは現状ありません。
今までの電話機も使えますし、宅内工事もありませんので、切替工事の時に数分不通になることがあるかもしれませんが、それ以外は特に何かが起こることはなさそうです。
それを踏まえて、詐欺にだまされないように十分に気をつけて行くほうが大切だと思います。こういう公共的なものの変更があると必ずと行っていいほど詐欺が出ますので、騙されないようにしっかりと覚えておきましょう。
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