ふるさと納税は年末になるとかなり話題になります。
ふるさと納税を受け付けている任意の自治体に寄付をすると、最大寄付した額-2000円が結果的に税額から控除されるというものなのですが、ふるさと納税で入ってくる額からふるさと納税で控除する額を引くとマイナスになる自治体が悲鳴をあげているようです。
特に東京都下や横浜などの都市部にあたる自治体がかなりマイナス額が多くなっていて、ふるさと納税をやめて欲しいというところも出てきました。プラスになっている自治体はこれからも返礼品を含めて頑張る意向のようで、温度差がかなりあるのが見て取れます。
ふるさと納税を利用している人は、好きな自治体に寄付をして返礼品を求めるのが普通になっているので、返礼品が用意できない、または用意をしないところは減収になるので、特に地方の自治体は躍起になっているのですね。今ではお得なふるさと納税というイメージがついていますので、町田市のようにストレートに「なくして欲しい」というと、ふるさと納税をする側の町田市民が「お得な制度を否定する悪者」か「もっともな話」と取るか、どのような反応をするかが少々気になるところです。
ふるさと納税を歓迎する納税者
納税者側からすると、ふるさと納税はお得な制度でもあり、住んでいる所以外の自治体に寄付がし易い制度ということで、結構好評なのです。前まで住んでいた自治体に寄付ができたり、震災で被害を受けた自治体が、ふるさと納税で寄付金を受け取ることができるなど、何らかの利便性があるのですね。
ふるさと納税するのは少々面倒ですが、それなりのメリットがあるのです。そして、どうしても税収が少なくなってしまう地方の自治体にお金を回すチャンスがあるということもあり、使える人はフルに使っているのです。
反面、影響が大きいのが、都市部の自治体です。都市部の自治体は大抵ふるさと納税に関しての売りが少ないのです。そしてふるさと納税をする納税者が絶対数として多く、控除できる範囲内ぎりぎりで利用することが多いので、ふるさと納税を使われるとかなりの額が住民税収入に影響してしまうのですね。自治体によっては数億円以上になるので、かなり厳しいものになります。
収入が増える自治体があれば、減ってしまう自治体もあるのですが、都市部の住民税が結果として地方に流れ出るのであれば、ふるさと納税のひとつの目的は機能しているということになります。
特にマイナスになった自治体は大変かと思いますが、地方交付税でがんばってください。
最後に
ふるさと納税制度は、少しずつ変わっていってますので、この先も同じような条件とは限りません。ですが、利用できるのであれば利用して、支払う税金であればその分自分が好きな自治体や用途にお金を分けられれば、それはそれで有意義だと思います。
せっかくある制度はうまく利用して、物も心も豊かにしていきましょう。○