スズキが大きな台数のリコールを届け出たので書いておきます。
タカタのエアバッグでもそうですが、同じ部品を使っていると量産効果が高いのでコストが低くできるので良いのですが、不具合が出ると大量の数が交換になってしまうので、そういうデメリットも厳しい感じがしますね。
2016/03/03(平成28年)のリコール
内容
2013/06/06にも似たようなエアコン関連のリコールがありましたが、これとは原因が別で、今回はコンプレッサです。コンプレッサオイルの充填が不足していて焼きつき、コンプレッサがロックして、それにより走行中にエンストする可能性があります。
コンプレッサがロックすると、エアコンベルトが回りづらくなってエンジンに負荷がかかり、エンジンが低回転で走行している時に負荷が勝って止まる場合があるのですね。
いきなりエンジンが止まると、車が急に止まって危険ですので、対象の車種を所有している方はリコール対象車かどうか確認の上、ディーラー等に修理を依頼しましょう。
スズキお客様相談室:0120-402-253
対象車
車種 | 車台番号 | 台数 |
---|---|---|
パレット (スズキ) |
MK21S-100047 ~MK21S-972984 |
278,909 |
MK21S-500015 ~MK21S-850893 |
62,213 | |
ワゴンR (スズキ) |
MH23S-100080 ~MH23S-995062 |
682,605 |
MH23S-400013 ~MH23S-856370 |
55,376 | |
アルト ラパン (スズキ) |
HE22S-100077 ~HE22S-891654 |
253,381 |
HE22S-800058 ~HE22S-803812 |
3,729 | |
ルークス (日産) |
ML21S-100004 ~ML21S-974459 |
164,021 |
ML21S-800015 ~ML21S-821084 |
9,373 | |
AZ-ワゴン (マツダ) |
MJ23S-100006 ~MJ23S-870184 |
94,937 |
MJ23S-400003 ~MJ23S-820043 |
5,721 | |
フレア ワゴン (マツダ) |
MM21S-100001 ~MM21S-703580 |
5,738 |
MM21S-400001 ~MM21S-400124 |
122 | |
合計 | 1,616,125 |
2013年の車とかぶっていたりするので、双方のリコールが改修されていなければ、同時に行われると思われます。とはいえ、ディーラー側もチェック漏れもあるかもしれませんので、聞いてみるのも良いと思います。
2013/06/06(平成25年)分のリコール
内容
カーエアコンのエバポレータの不具合で、一部のコンプレッサとの組み合わせでエバポレータの内部が腐食して穴があき、冷媒やオイルが漏れてしまう。コンプレッサのオイルが不足でロックして、走行中にエンストする可能性がある。
エバポレータというのは、エアコン室内機における「冷える部分」で、このエバポレータに風を当てれば冷風が出る仕組みになっています。
この部分が腐食して穴が空くと冷媒(俗にいうフロンガス)が漏れてエアコンがきかなくなります。それだけならまだ良いのですが、コンプレッサーという冷媒を圧縮する部分があるのですが、ここのオイルがホースでつながっているエバポレータの穴から漏れでてしまってコンプレッサー内のオイルが減ってしまうのですね。そうなると、コンプレッサー内の潤滑が足りなくて動かなくなり(ロックする)、コンプレッサーとベルトでつながっているエンジンに負担がかかり、最悪エンストすることになります。もしくは、ベルトが切れます。
対象車
車種 | 車台番号 | 台数 |
---|---|---|
パレット (スズキ) |
MK21S-100047
~MK21S-140091 |
39,873 |
MK21S-500015 ~MK21S-501410 |
1,385 | |
MK21S-600068
~MK21S-627778 |
27,595
|
|
ワゴンR (スズキ) |
MH23S-100080
~MH23S-111048
|
10,851
|
MH23S-500029
~MH23S-501710 |
1,668
|
|
MH23S-400013 ~MH23S-401418 |
1,392 | |
MH23S-800053 ~MH23S-801603 |
1,538 | |
AZ-ワゴン (マツダ) |
MJ23S-100006
~MJ23S-101948 |
1,922
|
MJ23S-500005 | 1 | |
MJ23S-400003
~MJ23S-400066 |
63 | |
合計
|
86,288 |
最後に
電子エアコンは別として、通常カーエアコンは、コンプレッサーとエンジンがベルトでつながっていて、コンプレッサーに不具合が出るとエンジンに負荷がかかることが多いです。
エアコンが無くても大丈夫、壊れても大丈夫、というのではなく、エンジンにも余計な負荷がかかって良くないので、こういうリコールはできるだけ対応して修理を行なってもらいましょう。